腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)13 RESIDENT COURSE 解答 【症例 GR 62】

上行結腸癌.Ascending colon cancer








図15で下行結腸(D)は虚脱し,上行結腸(A)は液状内容物で拡張しているので,上行結腸より肛門側に閉塞病変がないか図14の1から追跡する.図4の11で閉塞し,図3〜図7の↑が原因病変で,辺縁不整で,不整な造影効果を示し癌であろう.図12〜図15の▲は壁内気腫であり,虚血状態と解釈し右側結腸の減圧を急ぐべきである.大腸ファイバー検査で上行結腸癌が確認され,経肛門的にイレウスチューブを挿入し減圧に成功した(図A).脾弯曲部より右側結腸閉塞例では経鼻的イレウスチューブが有効であるとする文献が多いが,右側結腸の減圧に経鼻的には4,5日要することも多く,可能なら経肛門的に直接減圧すべきと考える.








  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RR 11】
2. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ15 【症例 RR 75】

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