図1で全結腸が拡張しているようであり,coffee bean signを認めないのでS状結腸捻転は考えにくいが,CTで診断可能である.図9で脾弯曲部が示されており(D1とT1),横行結腸(T1〜T22)は図のように展開し,図3で上行結腸(AC)となる.図2のガスで拡張した腸管(※)を尾側へ追跡すると,図3のAは図27のYで盲端になるが,よく見ると図21の▲でUターンし図19で閉塞している(▲).1は図15の35と図16の34でbeak sign(↑)を示し図15の35で閉塞し,下行結腸(D1〜D5)は図13のD5でbeak sign(↑)を呈して閉塞し追跡できなくなる.図24の虚脱した直腸(R1)は図21の頭側で不明となり追跡不可能だが,A〜Yと1〜35はclosed loopを形成し,下行結腸がその閉塞部位近くで消失するのでS状結腸捻転と診断できる.大腸ファイバー検査で同所見が確認され,壊死所見を認めないので捻転を解除した.
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