下段の下腹部CTで図11と図12の↑は小腸内糞便の像を呈している.近辺に虚脱した小腸(図10〜図12:SB)があり,図12の1→図11の2→図10の3から図7の21と拡張を示しているので図12の↑が閉塞部位である.次に注目すべきは上段の図2〜図6で,拡張した胃内に同様の球形の構造物(▲)を認めることである.小腸閉塞があり,その原因は小腸内糞便様の構造物で,同様の球形構造物を胃内にも認めれば胃石,中でも日本人に圧倒的に多い柿胃石を思い浮かべればExpertである.図9のS1〜図13のS5はS状結腸.図4で腎静脈が合流する部位の直上のIVCは虚脱してはいないが大動脈より小さく軽度の脱水状態である.イレウスチューブを挿入したが腹痛が改善しないため手術となった.回腸に約4cm大の球形固形物が嵌頓し,閉塞の原因となっていた.胃内にも全く同様な球形固形物を認め,両者を摘出した.分析検査で柿胃石と報告された
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