下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 18 RESIDENT COURSE 解答 【症例 LR 88】

虚血性腸炎.Ischemic colitis












左側横行結腸(図2のT1〜図6のT5)と,図2のD1〜図6のD5までの下行結腸は軽度の粘膜下浮腫を呈し,図7の下行結腸D6〜図21のS状結腸S16は強い粘膜下浮腫による壁肥厚を示している.左側結腸の腸炎,便秘後に下痢と下血で発症したという臨床経過と合わせて考えると,診断は虚血性大腸炎となる.3日間の絶食と輸液で治癒した













参考症例(虚血性腸炎):常習性の便秘がある81歳男性.3日間排便がなく下腹部痛と発熱が出現した.その後下痢と血便があり来院.体温:38.4℃,腹部はsoft and flatで圧痛もない.
S状結腸(S)と下行結腸(D)が典型的な粘膜下浮腫による壁肥厚を示している.病変は横行結腸左側まで広がるが画像は省略する.便秘後の下痢と血便があり,結腸左側の腸炎像は虚血性腸炎である.大腸ファイバー検査と生検で同診断が確認された.















  【参照症例】   1. その他(Miscellaneous)シリーズ6 【症例 MR 26】
2. 腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)2 【症例 GE 9】

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