下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 17 EXPERT COURSE 解答 【症例 LE 81】

:気腫性膀胱炎穿孔.Perforated emphysematous cystitis






S状結腸は図10の1〜図7の42と展開するものと思われる.図13〜図19のガス(↑)は周囲の壁を認めず,上下で盲端になり腸管外ガスである.図13〜図16の△も腸管外ガスの可能性が高い.図16〜図19で腹水を認めるので,消化管穿孔と診断するのが常識的であるが,手術で消化管穿孔はなく,混濁した黄色腹水,膀胱壁の強い炎症,膀胱右側の後腹膜に血腫と気腫を認めた.膀胱内にインジゴカルミンを混ぜた生食水を注入したが膀胱からの漏出は認めなかったものの,気腫性膀胱炎の穿孔であろう.図19,図20と図22の▲は膀胱壁内気腫であり,腹水と尿培養共にE.coliが検出された.腹水中のBUN,クレアチニンとKを測定すれば血清中値よりかなり高値を示し尿と診断可能である.







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  【参照症例】   1. その他(Miscellaneous)シリーズ2 【症例 MR 8】

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