下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 14 EXPERT COURSE 解答 【症例 LE 69】

単純閉塞.simple obstruction
















図34と図35で腹水(※)を認め,拡張した小腸はgaslessで,図10〜図12で腸間膜の軽度の濃度上昇(▲)を認めるが,腸管壁は良好に造影されているので絞扼性小腸閉塞の可能性は微妙である.念のため図34から追跡すると,Aは図22のGで閉塞するが,閉塞部位は図24と図25の↑である.他方1は図2の17まで展開し拡張がなくなり,すべての拡張した小腸が追跡された.つまり図24と図25の↑での単純閉塞で,現時点では図2の17まで拡張しているのである.翌日鎮痛剤が効かないほど腹痛が増強したので手術となった.淡黄色の腹水が中等量あり,盲腸から約80cmの部位で癒着による単純閉塞を認め,拡張した口側腸管に循環障害はなく,癒着剥離を行った.


















  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ6 【症例 EE 29,30】

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