下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 14 EXPERT COURSE 解答 【症例 LE 67】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction with no necrosis











盲腸(Ce)はほぼ虚脱しており,小腸だけの拡張だから小腸閉塞である.図23と図24で腹水(※)があり,図11〜図18では腸間膜の濃度上昇(▲)を示しており,gaslessの腸管があるので絞扼性小腸閉塞の可能性が高い.図23から追跡すると,Aは図16のRで閉塞し,図14と図15でbeak sign(↑)を示している.1は図17の45で閉塞し,図15と図16で虚脱した小腸(SB)があり,図16のaから小腸内糞便で拡張した単純閉塞の小腸が頭側へ展開する.Closed loopを形成した絞扼性小腸閉塞で,その腸管壁は良好な造影効果を示し壊死はない.白血球数:5400,CRP:0.1mg/dlと異常を示さない時期に正確にCT診断され手術となった.腸間膜と癒着したバンド状の大網(図A:△)により約40cm長の回腸がclosed loopを形成し絞扼されていたが,viabilityは良好でありバンド状の大網を切離した.













  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ5 【症例 EE 21〜25】

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 演習問題一覧に戻る 】